自然と暮らしと血圧の話|第9回
数字だけに振り回されていませんか?
健康診断で「130台?まだ大丈夫」「140超えたから危ない」と一喜一憂すること、ありませんか?
でも、その“数字”が本当にあなたにとっての危険サインとは限りません。
血圧には、体質・年齢・季節・心の状態など、さまざまな要素が影響しています。今回は「ちょうどいい血圧」を、自分自身で探るヒントをお届けします。
「正常値」はあくまで統計の中の“目安”
日本高血圧学会では「収縮期血圧140以上/拡張期血圧90以上」を高血圧と定義していますが、これはあくまで疫学的に「病気が増える傾向がある値」を切り取ったもの。
それがそのまま“あなたの体にとって危険”とは限りません。
年齢とともに変わる“適正”
例えば、60代や70代の方が130前後で安定しているのはむしろ理想的とも言われます。逆に、若い人が同じ数値を出すとリスクと見なされることも。
血圧の「正常」は、“年齢に合った調和”が前提なのです。
“あなた基準”の見つけ方
- 体調が良いと感じる時の血圧
- 季節や時間帯による変動を知る
- 朝・夜など複数回の計測で平均を見る
このように、自分にとっての“安定した血圧パターン”を知ることが、将来の病気予防にもつながります。
「無理に下げる」から「整える」へ
血圧は無理やり下げるものではなく、暮らしの中で「整えていく」もの。
自然な方法で、自分に合ったリズムを大切にしていきましょう。
次回予告:血圧を通して「暮らし」を見直す
第10回では、シリーズの締めくくりとして「血圧という鏡」から見えてくる、現代人の暮らし方を改めて問い直していきます。
▶ 第10回:「血圧という“鏡”から見える暮らしのかたち」につづく
シリーズ名:自然と暮らしと血圧の話
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