【食中毒】シロップ製造をする上で必要な知識と対策

私たちはお客様に安心で安全な製品を提供するためには、製品の賞味期限や消費期限を決めたり、原材料の管理や製品の衛生状態を検査したりして、製品の安全性を担保する必要があります。

提供した製品にお客様が細菌やウィルスに感染して、食中毒を出すことは製品の品質や信用を著しく損なうことになります。

お客様の健康や経済を損なう製品を提供することは決してやってはいけません。

そうならないためにはどうするべきなのか。

食中毒について深く学び、製造方法や保存方法のマニュアルを作成し、品質の管理をする必要があります。

そして自分たちの作る食品は主にどのような細菌が繁殖しやすいのか考えてみようと思います。

この記事では

  • 食中毒の種類について
  • 食中毒の原因について
  • 食中毒の対策について

理解することができます。

食中毒予防の原則

厚生労働省では食中毒予防の3原則 食中毒菌を付けない、増やさない、やっつける というスローガンを掲げています。

食中毒はその原因となる細菌やウイルスが食べ物に付着し体内へ侵入することによって発生します。

食中毒を防ぐために必要な事として細菌の場合は

  • 細菌を食べ物に付けない
  • 食べ物に付着した細菌を増やさない
  • 食べ物や調理器具に付着した細菌をやっつける

という3つのことが原則となります。では具体的にどうすればいいのでしょうか。

Show 姜太郎
Show 姜太郎

まず食中毒の種類について学んでいきましょう

食中毒の種類

食中毒とは、有害物質や有毒な微生物等に汚染された飲食物を摂取する事により、引き起こされる下痢、嘔吐や発熱などの中毒症状です。

原因物質によって以下のような食中毒があります。

  1. 細菌性食中毒
  2. ウイルス性食中毒
  3. 寄生虫による食中毒
  4. 自然毒による食中毒
  5. 化学物質による食中毒
  6. カビ毒による食中毒

6つに分類されます。

細菌性食中毒

細菌が原因となる食中毒を細菌性食中毒といいます。

その件数は食中毒全体の約70~90%を占めていて、細菌は温度や湿度などの条件が揃うと食物中で増殖しその食物の摂取で食中毒を発生します。

多くの細菌性食中毒は夏場(6月~8月)に多く発生おり、これは細菌が最も繁殖する温度が37~40℃であることから食材や食品内で繁殖しやすい特徴があります。

原因となる主な細菌

  • サルモネラ菌
  • 腸炎ビブリオ菌
  • 黄色ブドウ球菌
  • ボツリヌス菌
  • 腸管出血性大腸菌(O157、O111など)

症状

細菌性食中毒の主症状は

下痢、嘔吐、腹痛、発熱

があります。

対策

素材の洗浄と使用した器具の洗浄と殺菌を十分に行い、製品の保存は低温で行うことで対策ができます。

ウィルス性食中毒

ウィルスが蓄積している食品の飲食や調理従事者からの二次感染により付着したウィルスが口に入ることで引き起こされる食中毒です。また吐瀉物や便からもヒトに感染します。

原因となる主なウィルス

  • ノロウィルス
  • A型肝炎ウィルス
  • E型肝炎ウィルス

症状

1日から2日の潜伏期の後に

吐き気や嘔吐から始まり腹痛・下痢・発熱

がおこります。

対策

調理に従事する食品取扱者の健康状態が食品の安全や衛生に大きく影響してくるので、チェックシートを作成し毎日の体調の確認を行い、下痢や嘔吐の症状の有無を確認し症状がある場合は食品の取り扱いを中止する。

寄生虫による食中毒

▲寄生虫の画像▲

野菜や特定の魚介類や動物の中に寄生虫が潜んでおり、それらを摂取することで食中毒が発生します。

原因となる主な寄生虫

  • アニサキス
  • 回虫
  • クドア・セプテン・プンクタータ
  • サルコシスティス・フェアリー
  • 旋尾線虫

症状

寄生虫によりますが

腹痛・下痢・悪心・嘔吐

などの症状があります。

対策

調理に利用される食材には寄生虫がついていることがあり不十分な洗浄や調理の仕方によってはその寄生虫を摂取してしまうおそれがある。寄生虫は熱や冷凍にも有効なので調理機器の十分な洗浄と加熱処理を実行していく必要がある。

自然毒による食中毒

動物性自然毒と植物性自然毒があります。

ここでは自然毒について触れるが多くの植物は有毒成分をもっているので正しい知識が必要であり身近な食材でも保存方法によっては毒素が発生する恐れがあるために注意が必要です。

原因となる主な植物

  • スイセン
  • ジャガイモ
  • チョウセンアサガオ
  • バイケイソウ
  • クワズイモ
  • イヌサフラン

症状

嘔吐・下痢・皮膚の知覚減退、呼吸困難

などがあり、重症化した場合は死亡することもあります。

対策

元来植物はヒトが食べたら有害なものであったであろう。植物を食べて解毒し適応してきたと考えるなら摂取し過ぎは毒である。

化学物質による食中毒

なんらかの原因により鉛、ヒ素などの無機物質、PCBやメチルアルコールなどの有機化合物などの化学物質が食品中に混入してしまい、誤って人間が摂取してしまう食中毒のことです。

原因となる主な化学物質

  • ヒスタミン
  • ヒ素
  • カドミウム
  • 水銀
  • スズ
  • 放射性物質

症状

ヒスタミンによる症状は食品摂取後30分から60分位で

顔面の紅潮、頭痛、蕁麻疹、発熱

などが現れます。一般的な食中毒症状はみられません。

対策

ヒスタミンが生成される食材の解凍は生成が促進されるので再凍結は避ける。ヒスタミンは加熱しても一部しか壊れないので食材が少し傷んでいても大丈夫だろうという認識にはしない。

カビ毒による食中毒

カビ毒とはカビが産生する毒素のことでマイコトキシンとも呼ばれ問題点は長期摂取による発がん性です。

カビ毒の産生フロー

  1. 食品にカビが付着する
  2. 食品にカビ汚染が拡がる
  3. カビ毒を産生する
  4. 加熱処理によりカビの死滅
  5. カビ毒は残存する

対策

酒や醤油などの有益なカビを利用した発酵食品を除きカビが発生した食材は発生した箇所を取り除いて使用するのではなく全て廃棄する必要があります。

引用元:アルタン株式会社

まとめ

製品の品質を管理するために食材の調理方法や調理器具、保存方法にいたるまで決める必要があります。

HACCP(ハサップ)の考え方を導入し作業マニュアルの作成、保存方法などを決定し調理作業者もお客様も安全で安心した製品を提供するために必ずやっておかないといけないと感じました。

このブログを通じて安心安全の視える化も進めていきたい。

あなたの評価が励みになります

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です